
バルサンが一戸建てで何個必要か悩む人
「バルサンを使おうと思ってるけど、何個用意したらいいのかしら?」
引っ越しをする時に多くの人が利用するのが「隅々まで効く」のキャッチフレーズで有名なレック株式会社のバルサンです。
バルサンを使用することで、衛生害虫や不快害虫を駆除・除去することができ、衛生環境を改善し、健康で快適な暮らしをが実現できます。
一戸建ての住宅でバルサンを使用したいと考えたとき「何個が必要なのか?」と迷う方は少なくありません。
バルサンの必要数は、1部屋で1個使うのが一般的で「6~8畳用」や「12~16畳用」など部屋の大きさに合わせて選びましょう。しかし、20畳以上の広い部屋では2個同時に使用する場合もあります。
この記事では、バルサンの基本的な効果や、具体的なやり方をはじめとして、一戸建て住宅でのオススメのやり方について詳しく解説します。
失敗しないバルサンのやり方や、各バルサンの紹介など、初めてバルサンを使う方でも安心して実践できるよう、画像や具体例を交えながら解説していきます。
この記事ポイント
- 一戸建て住宅でのバルサンの適切な個数
- 部屋の広さや数に応じたバルサンの選び方
- 各バルサンの種類と紹介
- 効果的なバルサンの設置方法と手順と注意点
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バルサンを一戸建てで使う場合は何個が適切か?2個同時に使用していいのか解説

バルサンを一戸建てで使用する場合の適切な個数や注意点などを以下の点で解説します。
- バルサンの効果は?
- バルサンは戸建で何個必要ですか?
- バルサンを2個同時に使うことはできますか?
- バルサンをやった方がいい家とは
- 入居前にバルサンを2回するのはなぜですか?
- 新築一戸建てにバルサンは必要ですか?
- バルサンを使った後、家を空ける時間は?
バルサンの効果は?

バルサンは、目に見えない害虫まで広範囲に駆除できる点が最大の特長です。煙や霧がすみずみまで行き渡るため、家具の裏や隙間、天井裏などに潜んでいる虫にも有効です。
特にゴキブリやダニ、ノミといった繁殖力の高い害虫には、1匹でも見逃すと再発しやすいという特徴があります。
広範囲処理型の駆除剤が効果を発揮します。卵や幼虫にも対応できるタイプを選べば、今後の再発リスクを抑えることにもつながります。
バルサンは戸建で何個必要ですか?
一戸建てでバルサンを使う際に必要な個数は、部屋の広さや数に応じて変わります。
バルサンにはさまざまな種類があり、それぞれに適した使用面積が記載されています。基本的には「1部屋に1個」を目安にしながら、使用する部屋の広さに合ったタイプを選ぶ必要があります。
バルサンは主に「6~8畳用(3個セット)」「12~16畳(3個セット)」「12~20畳(2個セット)」と言う風に部屋の大きさに合わせた商品が出ています。
20畳のリビングの場合「12~16畳用1個」と「6~8畳用1個」の2個使用するか、「12~20畳を1個」使用して対処します。
3LDKの戸建のバルサン必要数
3LDKの戸建の場合は、下の画像のような配置のイメージです。

「6~8畳 3個セット」を2セット購入して、18畳のLDKには2個使用、各洋室には1個ずつ使用、残りの1個は予備として残すか、洗面所廊下用として1個使用します。
8LDKの戸建のバルサン必要数

「6~8畳用(3個セット)」を1セットと「12~16畳用(3個セット)」1セット購入して、各部屋に行き渡るように配置します。
使用前には製品ごとの適応畳数を必ず確認し、必要数を計算しましょう。
少なすぎると効果が十分に得られない一方、多すぎると煙が過剰になり、火災警報器の誤作動や家具への影響が出る場合もあるため、注意が必要です。
バルサンを2個同時に使うことはできますか?
バルサンは、適切な広さであれば同時に2個使用しても問題ありません。実際、1部屋が広すぎて1個では対応できない場合や、複数の部屋を一度に処理したい場合には、2個同時使用が推奨されることもあります。
ただし、異なる種類を使用する場合は、順番を間違えると引火する可能性があるので注意が必要です。
別の部屋でご使用になる場合は、すり板くん煙剤を始動後、他の部屋で霧のバルサンをご使用ください。
バルサンFAQ(よくある質問):https://varsan.jp/faq/
霧のバルサンを先に始動すると、すり板始動時引火する可能性があります。
リビングが全体で20畳を超えるようなケースでは、1個では薬剤が行き届かず、効果が十分に得られない可能性があるので、所定の畳数に応じて複数個を同時に使う方が効果的です。
同じフロアで2個使う場合でも、部屋ごとや広めの空間であれば、それぞれを部屋の中央に置き、距離をあけることがポイントです。片側に偏ってしまうと、薬剤が均一に広がらず、効果が薄れてしまうことがあります。
バルサンをやった方がいい家とは

バルサンの使用に適している家の特徴は、以下のような条件に当てはまる住宅です。住環境や生活スタイルに応じて、早めの害虫対策が効果的です。
築年数の古い戸建て住宅
床下の通気口、天井裏、古い木材の隙間など、害虫が入り込める場所が多く存在します。
外部からの侵入経路が多いため、目に見えなくてもどこかにゴキブリやダニが潜んでいるリスクがあります。特に畳の部屋は要注意です。
定期的なバルサン使用が、見えない害虫の繁殖を防ぐ予防策になります。
人の出入りが少ない空き家・長期間換気していない家
湿気やホコリが溜まりやすく、ゴキブリやダニなどが繁殖しやすい環境になりがちです。
入居前や大掃除の前にバルサンを使用することで、虫の出現や接触を事前に抑えることができます。
ペットを飼っている家庭
ペットの毛やフケは、ノミやダニの繁殖源になることがあります。犬や猫を飼っている場合、布団やカーペット、クッションなどに害虫が潜んでいる可能性が高くなります。
バルサンを使う際は、ペットを避難させたうえで、煙や霧タイプで広範囲の駆除を行うのが効果的です。
布製品が多い家
ソファ、カーテン、寝具など、布製品は害虫の隠れ場所になりやすいです。
通常の掃除では取りきれないダニなどを、バルサンの薬剤でまとめて駆除できます。
家の構造や生活スタイルによって害虫のリスクは変わってきます。該当する項目がある場合は、予防的にバルサンを活用することで、快適で清潔な住環境を維持しやすくなります。
入居前にバルサンを2回するのはなぜですか?
入居前にバルサンを2回行うのは、害虫を徹底的に駆除し、清潔な状態で生活を始めるための対策です。
新しい住まいといっても、前の住人や空き家期間中にゴキブリやダニがすでに潜んでいる可能性があります。目に見えない虫の卵や、壁の隙間に隠れている成虫が残っていることも少なくありません。
1回目のバルサンでは、主に表に出ている害虫に効果を発揮します。しかし、卵にはほとんど効果がないため、1回で完全な駆除は難しいのが実情です。
1回目の使用から約1〜2週間後に2回目を行うことで、最初の駆除時に生まれていなかった幼虫や成虫になった害虫を再度除去できます。
安全性や臭いが気になる方もいますが、十分な換気をすれば問題はありません。むしろ、入居後に害虫と遭遇してしまうリスクを考えると、事前に2回行うほうが安心感があります。
新築一戸建てにバルサンは必要ですか?

新築一戸建てには害虫がいないように思えますが、実際にはバルサンの使用が効果的なケースもあります。
引っ越しの際に、以前の住まいからゴキブリの卵やダニが荷物に付着して新居に持ち込まれることがあります。段ボールや布製品は害虫の隠れ場所になりやすいため注意が必要です。
また、建築資材の中に虫が紛れ込んでいるケースや、周囲に飲食店やゴミ置き場がある場合は、外からの害虫侵入リスクも高まります。
建物完成から入居までの間に換気されていないと、湿気やホコリがたまり、ダニやゴキブリにとって好条件の環境ができあがってしまうこともあります。
こうした背景から、入居前に一度バルサンを焚いておくと、予防として安心です。家具がまだない状態で使えば、薬剤が家中に行き渡りやすく、より高い効果が期待できます。
バルサンを使った後、家を空ける時間は?

上の写真の記載のように、煙タイプのバルサンは、最低でも2~3時間は家に入らないことが推奨されています。
霧タイプの物であれば1~2時間の時間が必要です。
使用するバルサンのタイプによって多少差はありますが、どのタイプでも、薬剤が部屋全体に行き渡り、十分な効果を発揮するには一定時間が必要です。
時間が経過したら、いきなり部屋に入るのではなく、まず窓やドアを開けて換気をスタートしましょう。30分~1時間の換気が目安です。つまり、バルサンを使用してから安全に戻るまでには、合計で3~4時間程度見ておくと安心です。
小さなお子さんやペットがいる場合は、体への影響を考慮して、換気が十分に終わるまではさらに余裕を持って戻すことをおすすめします。掃除や片付けが必要な場合は、その後に行うのがベストです。
一戸建てで使うバルサンの種類を解説!何個使うかも十分検討しよう

各バルサンの種類から、使用にまつわる様々な注意点などを以下の点で解説します。
- 戸建てでオススメのバルサンの種類とは?
- バルサン くん煙剤(いやな虫用)の各商品紹介
- 煙タイプ、水タイプ、霧タイプの各バルサンの効果比較
- 一軒家でのバルサン使用の準備と手順
- バルサンの使用でペットや家族は大丈夫?
- バルサンの使い方と注意点を確認
- バルサンの有効的な設置場所
- バルサンのよくある失敗例
- バルサンを使用する時の近所への影響
- バルサン使用後の換気と掃除方法
- 引っ越し前にバルサンを使う人が多いのはなぜ?
- バルサンを使ってもゴキブリが出る場合もある
戸建てでオススメのバルサンの種類とは?

各バルサン早見表 | 個数 | 畳数 |
煙タイプ | 単品 3個セット | 6~8畳 12~16畳 |
水タイプ | 単品 3個セット | 6~8畳 12~16畳 |
水タイプ ラクラクバルサン | 単品 3個セット | 6~8畳 12~16畳 |
霧タイプ | 単品 2個セット | 6~10畳 12~20畳 |
バルサンの医薬品くん煙剤には、煙タイプ、水タイプ(水ではじめるタイプ、タクラクタイプ)、霧のタイプがあります。それぞれに特徴があります。住まいの状況や使用目的によって、適したタイプを選ぶことが重要です。
「すり板の煙タイプ」は強力な駆除力が特徴で、煙を強く噴出して空間のすみずみまで薬剤が行き渡ります。築年数が古く害虫の潜伏が多そうな戸建てには、このタイプが特に向いています。ただし、煙が出るため火災報知器の対策が必須です。
「水ではじめる煙タイプ」は、水に薬剤缶をセットして反応させる仕組みで、起動が簡単で初めての方にもオススメです。細かい煙で隅々まで届けます。
「霧タイプ」は、燻煙後の締め切り時間が1時間と短時間で使えます。ペットのいる家庭でも使いやすいのが利点です。霧タイプは火災報知器が反応しません(ガス警報器は反応することがあります)




バルサン くん煙剤(いやな虫用)の各商品紹介

さまざまな不快害虫に効く「くん煙剤」です。独自の強力な噴射力で、お部屋のスミズミまで煙が届き、隠れた不快害虫によく効きます。
「這い出させる撹乱効果」「動きを止める即効性」「しっかり息の根を止める高い致死性」の3つを兼ね備えています。火災報知器が作動しないようにするカバーが付属しています。乳児や小さなお子様がいても安心です。
各タイプを紹介します。
バルサン ワンタッチ煙タイプ

煙タイプ |
単品・3個セット |
6~8畳・12~16畳 |
蓋でこすって作動する煙タイプです。煙を強く噴出して空間のすみずみまで薬剤が行き渡らせます。火災報知器が作動しないようにするカバーが付属しています。
6~8畳用 3個セット
12~16畳用 3個セット
バルサン 水タイプ(火を使わない)

水タイプ |
単品・3個セット |
6~8畳・12~16畳 |
火を使わず、水につけるだけの簡単スタートの、煙タイプです。ニオイが少なくなっています。
6~8畳用単品
6~8畳用 3個セット
12~16畳用 単品
12~16畳用 3個セット
カバーがいらない ラクラクバルサン(水タイプ)

ラクラク水タイプ |
単品・3個セット |
6~8畳・12~16畳 |
植物・精密機器にカバー不要のくん煙剤で水を入れるだけの簡単始動の水ではじめる煙タイプです。
6~8畳用 3個セット
12~16畳用 3個セット
バルサン ワンプッシュ霧タイプ

霧タイプ |
単品・2個セット |
6~10畳・12~20畳 |
ボタンを押すだけの簡単始動の霧タイプです。閉めきり時間が短いのが特徴です。強力なプロタイプもあります。
6~10畳タイプ 単品
12~20畳用 2個セット
プロ 12~20畳用 2セット
1年効くバルサン水タイプ
バルサン初1年間効果が持続するタイプで、独自のダブル有効成分で、速効駆除、駆除効果が持続。
速効成分d・d-T-シフェノトリン配合で処理した日から害虫を駆除できます。持続成分ブロフラニリド配合で、害虫のいない空間が続きます。
煙タイプ、水タイプ、霧タイプの各バルサンの効果比較

バルサンには主に3つのタイプがあり、それぞれに得意分野と注意点があります。「何を重視するか」で選び方が変わるため、違いを知っておくと失敗しにくくなります。
バルサン煙タイプ
煙タイプは強力な殺虫効果があります。煙が細かく部屋中に充満するので、家具の裏や天井付近など隠れた場所にも薬剤が届きやすいのが最大のメリットです。
ただし、その分ニオイも強く、使用後の換気が必須です。火災報知器が誤作動することもあるので、使用前にはしっかり対策しておく必要があります。ペットや赤ちゃんのいるご家庭にはやや不向きです。
バルサン水タイプ2種
水タイプは、煙の量が少なめで、比較的使いやすいタイプ。煙タイプほど強烈ではないものの、しっかりとした殺虫力があります。
煙の発生量がコントロールしやすく、火災報知器も誤作動しにくいため、集合住宅やニオイが気になる場所でも安心して使えます。水を入れて薬剤を反応させるので、少し手間がかかるのがデメリット。
バルサン霧タイプ
霧タイプは、煙が出ないノンスモーク仕様で、ニオイや誤作動の心配がほとんどありません。使い方もスプレーのようにシンプルで、初心者でも扱いやすいです。閉めきり時間が短く一軒家よりも、1K〜2DK程度の集合住宅に向いているタイプです。
タイプ | 殺虫力 | ニオイ | 使用のしやすさ | 向いている場所 |
---|---|---|---|---|
煙タイプ | 非常に強い | 強い | 注意点多い | 一軒家・徹底駆除 |
水タイプ | 中程度 | やや弱い | ほどほど | 一軒家・集合住宅 |
霧タイプ | 弱い | ほとんどなし | 非常に簡単 | 小規模住宅・ペット家庭 |
家族構成、ペットの有無、駆除したい虫の種類や数を踏まえて、「今の自分の家に合うかどうか」を基準に選ぶと、失敗しません。
一軒家でのバルサン使用の準備と手順

ここでは、一軒家でのバルサン使用に必要な準備と、失敗しないための手順を順を追って紹介します。
バルサンを使う時の準備

バルサンを使う前には、以下の5つを確認しておきましょう。
- 必要な個数の確認:バルサンのパッケージに記載されている“適用畳数”を元に、各部屋の広さに合った個数を準備します。
- 密閉の準備:窓や換気口、ドアの隙間をしっかり閉めて、煙が外に漏れないようにします。
- ペット・家族の避難:ペットや小さなお子さんは、煙や薬剤に弱いため、事前に別の場所へ避難させましょう。
- 食品や食器の保護:食材や食器類は袋に入れるか、別室へ移動させておきます。
- 火災報知器の対策:煙タイプでは誤作動を防ぐため、ビニール袋で覆う、または一時的に取り外すなどが必要。
バルサン水タイプの使用手順
下の画像はバルサン水タイプの使用方法です。

- フタを外し、天面のシールをはがす。
- 金属缶の入ったアルミ袋、説明文書、警報器カバーを取り出す。
(アルミ袋は使用直前に開封してください) - 水をプラスチック容器の黒破線のとろこまで正しく入れる。
(入れすぎ、少なすぎに注意) - 水を入れたプラスチック容器を部屋の床面のほぼ中央に置く。
- アルミ袋を開けて、金属缶を取り出し、「↑マーク」が上になるように水に浸してフタをはめる。
- 約30秒後に、約20~30秒間勢いよく煙が出る
(徐々に弱まり約8分間続きます) - 煙が出始めたら部屋の外に出て2~3時間以上、部屋を閉め切る
バルサン煙タイプの使用手順
下の画像はバルサン煙タイプの使用方法です。

- 部屋の床面のほぼ中央に置き、内側のシールを完全にはがす。
- 始動用スリ板(フタの茶色部分)で緑色のヘッド(突起物)を軽い力でこする。
こすると一瞬小さな炎がでます。
(力が強すぎると、ヘッドの破損や飛散の原因になるので注意) - 数秒後に約20~30秒間勢いよく煙がでます。
- 煙が出始めたら部屋の外に出て2~3時間以上、部屋を閉め切る
バルサン霧タイプの使用手順
下の画像はバルサン霧タイプの使用方法です。

- 赤いレバーを手前に起こし、火災警報器に直接かからない方向に噴射口を向けて床面のほぼ中央に置く。
- 赤いレバーを指でカチッと音がするまで押し込む
- 霧が出始めたら部屋の外に出て、1~2時間以上、そのまま部屋を閉めきる
バルサンの使用後の手順
- 時間が経過したら、煙を吸い込まないように、窓を全開にして換気開始(最低30分〜1時間)
(換気扇のある部屋は換気扇を最大出力で回しましょう) - 害虫の死骸や薬剤の残留を掃除機や雑巾で掃除
- 食器類は念のため洗ってから使用
- 使用後の容器は、各自治体の破棄方法に従って捨てる。
流れを守ることで、バルサンの効果をしっかり発揮させながら、安全な使用ができます。
「準備をしっかり、手順をきっちり」――それが、失敗しないバルサンのコツです。
バルサンの使用でペットや家族は大丈夫?

バルサンには殺虫成分が含まれており、小さなお子さんやペットには注意が必要です。
使用中は絶対にペットや人を部屋に入れないことが大前提です。犬・猫・小動物(ウサギやハムスター)、さらには魚や鳥などは、薬剤にとても敏感です。使用時は、ペットを家の外に出すか、薬剤が届かない別室に完全隔離しておく必要があります。
使用後の換気が不十分だと、薬剤の残留によってペットや家族に悪影響を及ぼすリスクもあります。
小さなお子さんが床に寝転がったり、ペットが床をなめたりすることを考えると、バルサン後の掃除は必須です。
バルサンの使い方と注意点を確認
バルサンを安全かつ効果的に使うためには、事前準備・使用中の管理・使用後の対応の3段階をしっかりと行うことが求められます。
使用前には火災報知器にカバーをかける、食品や食器はしまう、ペットや植物は退避させるといった基本的な準備を行いましょう。また、薬剤の使用目安に基づいて個数を決めることも大切です。
使用中は、バルサンを起動したらすぐに退室し、表示されている時間以上は部屋に入らないことが原則です。この間に窓やドアを閉めて密閉し、薬剤がしっかりと害虫に届くようにします。
使用後は、充分に換気を行い、家具や床、キッチン周りなど人が触れる場所は軽く拭き掃除をすると安心です。とくに小さな子どもやペットがいる家庭では、使用後の清掃まで含めて丁寧に行ってください。
バルサンの有効的な設置場所

「バルサンって、どこに置くのが一番効くの?」と悩んでしまいがちですが、ポイントは“薬剤が部屋全体に行き渡るように置く”ことです。
基本は、部屋の真ん中。特に、天井が高くて広いリビングや寝室などでは、家具のない開けた場所にバルサンを設置すると、煙や霧が四方に広がりやすくなります。床に置くのが基本ですが、段差や凹凸のない平らな場所を選びましょう。
気をつけたいのは、障害物の周囲に置かないことです。ソファやタンスの横など、薬剤がすぐに遮られてしまう位置では、煙が隅まで届かず効果が半減してしまいます。
階段や吹き抜けのある一軒家では、各階での設置が必要です。2階建ての家なら、1階と2階それぞれのフロアにバルサンを用意しましょう。階段や廊下など、害虫が移動しやすい場所も盲点になりがちなので、しっかりカバーすることが大切です。
設置の際にチェックしたいポイントは
- 部屋の中央で風の流れが少ない場所
- 家具や壁から距離をとれる場所
- 換気扇や窓の近くは避ける
場所の選び方一つで効果が大きく変わるので、設置は「とりあえず」ではなく「ここが一番広がる」を意識して選びましょう。
バルサンのよくある失敗例

よくあるのは「使用前の密閉が不十分だった」という失敗です。窓や換気口に小さな隙間があるだけで、薬剤の煙や霧が外へ逃げてしまい、室内全体に行き渡らず効果が薄れてしまいます。
煙タイプで火災報知器を隠さなかったパターンです。火災報知器が煙を感知するとブザー音が鳴り響き続けるので、下手すると近隣の方が消防に通報したりする可能性もあるので注意が必要です。
さらにありがちなのが「使用量のミス」。部屋が広いのにバルサンが1つだけだったり、複数の部屋を一気に処理せず時間差で使ってしまうと、逃げた害虫が別の部屋に避難してしまい、逆に家全体に広がってしまう恐れもあります。
また、食べ物であったり飲み物であったりを退避しなかったことにより、口にすることができなくなくなるケースもあります。
これらを防ぐためには:
- 使用前にしっかり密閉する
- 畳数に合わせて個数を正しく計算する
- 食べ物・飲み物は退避する
- 同時に複数の部屋を処理する
- 煙タイプは火災報知器を隠す
逆効果になったように感じたときこそ、手順や条件を見直してみることが解決の第一歩になります。
バルサンを使用する時の近所への影響
バルサンを使用する際には、近隣住民への影響を考慮する必要もあります。特に煙やにおいが出るタイプを使う場合は、ちょっとした配慮でトラブルを防ぐことができます。
煙タイプのバルサンを使用する際は、窓や換気口、隙間から煙が外に漏れないよう、しっかりと閉めておきましょう。煙が外から見えると、不信感にも繋がります。
洗濯物の干し方にも注意が必要です。バルサンを使う日は、自宅だけでなく、隣家でも洗濯物を干している可能性があります。使用時間を朝早くに設定するか、あらかじめ「この時間帯に使用予定です」と伝えておくと良いでしょう。
また、バルサンを使用することで、自分にいた虫類が他の家に退避する可能性もあります。どうすることも出来ませんが、後の周りの方が追ってバルサンを使った場合など、また自分の家に虫が退避してくる可能性もあります。
バルサン使用後の換気と掃除方法

バルサン使用後の換気のタイミングですが、バルサンの使用後はパッケージに記載された放置時間を守った上で、窓やドアをしっかり開けて30分~1時間程度の換気を行いましょう。特に煙タイプを使った場合は、しっかりと煙を外へ逃がす必要があります。
晴れていて風のある日を選ぶと、効率よく空気が入れ替わります。換気扇やサーキュレーターを使うとさらに効果的です。
換気のあとは、部屋の中をきれいに掃除します。バルサンの煙や霧には害虫の死骸が落ちていたり、目に見えない薬剤の成分が残っていることがあります。
フローリングや畳は掃除機や雑巾でしっかり清掃。特に死骸はアレルゲンになる恐れがあるため、見逃さず丁寧に取り除きましょう。布団やソファなどにバルサンがかかっていた場合は、掃除機をかけたり天日干しをすると安心です。
さらに、食器や調理器具に薬剤がかかっている可能性がある場合は、一度しっかり洗い直してから使うようにしましょう。
引っ越し前にバルサンを使う人が多いのはなぜ?
引っ越し前にバルサンを使用する人が多いのは、住み始める前に害虫対策を万全にしておきたいという意識があるからです。入居後にゴキブリやダニなどが出てくると、心理的にも不快で、駆除のタイミングも難しくなってしまいます。
新居であっても、実際には空き家期間中に虫が入り込んでいたり、前の住人が残した食べ物のカスやホコリが原因で害虫が潜んでいたりすることがあります。このような環境を放置したまま家具を入れてしまうと、隙間に虫が入り込んでしまい、駆除が困難になります。
引っ越し前であれば家具や荷物がないため、バルサンの煙やミストが部屋全体に行き届きやすく、効率よく害虫駆除を行える点もメリットです。特に、押し入れやクローゼットなどの閉鎖空間にも薬剤がしっかり届くため、見えない場所に潜んでいる虫にも対応できます。
バルサンを使ってもゴキブリが出る場合もある
「ちゃんとバルサン使ったのに、ゴキブリがまた出た…」という事はあります。これは必ずしもバルサンが効いていないわけではありません。
まず考えられるのは、「ゴキブリの卵には効いていない」ケース。バルサンは成虫には高い効果を発揮しますが、卵には殺虫成分が届かないため、使用後1~2週間で孵化してしまうことがあります。このタイミングでまた姿を現すのです。
使用時に部屋の密閉が甘かったり、適正な個数を使わなかった場合も、薬剤が全体に行き渡らず逃げ道を作ってしまった可能性があります。
別の部屋へ避難していた害虫が、しばらくして戻ってくるというパターンも。
対処法としては、まず発生場所の確認。よく出る場所や時間帯を把握しておき、そこに重点的に市販の毒餌(ベイト剤)やホイホイ系のトラップを設置しましょう。
「前回と違う種類のバルサンを再度使う」のも有効です。たとえば、最初に霧タイプを使って効果が薄かった場合、煙タイプに切り替えることで死角への届き方が変わります。
そして、ゴキブリの侵入経路を断つのも大事。水回りの排水口やベランダの隙間、エアコンの配管口などは、害虫の出入り口になりやすいので、隙間テープや防虫キャップでブロックしておくと安心です。
再発したときは「バルサンがダメだった」とすぐに諦めず、「何が足りなかったか?」を見直してみるのが、次の一手に繋がります。
【まとめ】一戸建てでバルサンは何個使う?適切な個数と使い方

引っ越しをすると時に多くの人が利用するのが「隅々まで効く」のキャッチフレーズで有名なレック株式会社のバルサンです。
バルサンを使用することで、衛生害虫や不快害虫を駆除・除去することができ、衛生環境を改善し、健康で快適な暮らしをが実現できます。
バルサンは基本的に1部屋で1個使うのが一般的です。6~8畳用や12~16畳用など部屋の大きさに合わせて選びましょう。
- 一戸建てでは基本的に「1部屋に1個」が目安
- 部屋の広さに応じて6〜8畳用・12〜16畳用などを使い分ける
- 20畳以上の広い空間では2種類を組み合わせて対応する
- LDKなどの一体空間は広さに応じて複数個の同時使用が必要
- 製品パッケージに記載された「適用畳数」を必ず確認する
- 少なすぎると害虫駆除効果が弱まり、逃げ場を与えてしまう
- 多すぎると煙が過剰になり、家具や火災報知器に影響が出る
- 異なるタイプを同時に使う場合は使用順序に注意が必要
- 火を使わないタイプなら安全性が高く、使用も簡単
- 床がフラットで風の通りが少ない部屋の中心に設置する
- 3LDKでは各部屋+LDKに合わせて5〜6個の使用が目安
- 8LDKなど大型戸建てでは10個以上必要になる場合もある
- 1回の使用では卵に効果が薄いため、2回目の実施も推奨
- 各階や部屋ごとに同時に使用することで駆除効果が上がる
- 適切な数と使い方を守れば、一戸建てでも高い駆除効果が得られる