洗面所に換気扇が必要か悩む人
「洗面所に換気扇って必要?窓があれば十分??実際どうなんだろう」
不動産屋兼、工務店で宅建士をしているMAXXです!
洗面所の換気扇が本当に必要かどうか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
結論としては、設置できるのであれば設置した方がいい。です。換気扇をつけない場合は開閉できる窓は欲しいところです。
換気扇をつけたほうがいい理由には、湿気対策や空気環境の改善が挙げられます。一方で、換気しなかった洗面所の末路として、カビや悪臭の発生、さらには住宅自体の劣化につながるリスクも考えられます。
築30~40年の中古物件を取り扱うことがありますが、洗面所の換気が甘かったであろう物件は、洗面所にカビが発生して、クロスが剥がれ落ちていたり、酷い所では天井が朽ちてボードが落ちているところもあります。
洗面室に換気扇がない場合、窓を活用した自然換気や除湿器、サーキュレーターを使った湿気対策など、結局換気扇をつけておけばよかったのでは?と思える対策法が多くなっています。
本記事では、換気扇をつけた方がいい理由から、設置後の掃除の仕方や快適な使い方など、換気扇の効果を最大限に引き出し清潔で快適に保つためのポイントを詳しく解説していきます。
換気扇をつけるかどうか悩んでいる方は参考にしてください。
この記事ポイント
- 洗面所に換気扇が必要な理由や設置のメリット
- 換気扇がない場合の効果的な換気方法
- 換気扇の掃除や快適な使い方のポイント
- 換気しない洗面所が抱えるリスクや対策
>>新築一戸建てなのに下水臭いのはヤバい?原因と具体的対策を解説>>
>>【無料で効果絶大】失敗しない家づくりは〇〇〇〇から始めるべき理由を宅建士が解説>>
洗面所の換気扇は必要かを解説!設置のメリットとつけない場合の末路は?
洗面所に換気扇を設置するかどうか検討するうけで知っておきたい知識について以下の点で解説します。
- 洗面所に換気扇は必要ですか?
- 換気扇をつけたほうがいい理由
- 換気しなかった洗面所の末路
- 自然換気のタイプより電力で動く換気扇を選ぶのがオススメ
- 換気扇のつけっぱなしの効果と電気代
- 窓を設置するのであれば上部がオススメ
- 洗面室に換気扇がないのですが、換気する方法はありますか?
- 洗面所の窓や換気扇の代わりになる物
洗面所に換気扇は必要ですか?
洗面所に換気扇が必要かどうかは、環境や用途によって異なりますが、選べるのであれば設置を検討するのが望ましいです。
洗面所は水を頻繁に使用する場所であり、湿気やカビが発生しやすい環境です。特に窓がない洗面所では湿気がこもりやすく、十分な換気が行えないことがあります。その結果、カビの発生や空気の質の悪化を招きます。
特に、洗面所と浴室が隣接している場合、洗面所に湯気が流れて洗面所に籠ることになります。数年では変化は少ないですが、数十年経つとカビが目立ってくるようになります。
一方、湯気などが上手く排出できる窓があり、自然換気が十分に行える環境であれば、必ずしも必要ではないケースもあります。
ただし、自然換気は外気の状況や風向きに左右されるため、常に安定した換気を求める場合は、換気扇を設置した方が安心です。
壁面がクロス貼りをしている洗面所は特に注意です。
換気扇をつけたほうがいい理由
洗面所に換気扇をつけたほうがいい理由としては、空気環境の改善と湿気対策です。湿気が籠ると上の写真のようにカビ発生のリスクが高まり、壁や天井を傷めるだけでなく、健康被害を引き起こす可能性があります。これを防ぐには、湿気を効率的に排出できる換気扇が効果的です。
洗面所は整髪料や洗剤、石鹸などの化学物質を使用することが多い場所です。これらの物質が蒸発して空気中に残ることで、室内に特有の臭いや成分が蓄積することがあります。換気扇を使用することで、これらの物質を速やかに外に排出し、空気を清潔に保つことができます。
さらに、洗濯機の設置がある場合には、乾燥中に発生する湿気や熱を排出する役割も果たします。換気扇を設置することで、洗濯物が乾きやすくなるため、快適な家事環境の実現にもつながります。
換気扇の導入にかかる費用は一定の投資になりますが、長期的に見れば住宅の寿命を延ばし、健康被害を予防するメリットは非常に大きいといえるでしょう。
換気しなかった洗面所の末路
換気が不十分な洗面所では、湿気の蓄積がさまざまな問題を引き起こします。最も顕著なのはカビの発生です。
湿度の高い環境はカビにとって理想的な繁殖条件です。上の写真は築30年の家で、換気が不十分だったので壁などにカビが発生しています。
洗面所全体の清潔感が失われるだけでなく、住居全体の劣化にもつながります。木材が水分を含むと、シロアリ発生の原因にもなり、躯体に致命的なダメージを負うリスクが高まります。結果的に長期的な修繕費用がかさむことも避けられません。
また、カビや湿気は健康被害をも引き起こしたり、悪臭や生活空間の快適性を著しく損ねる要因となります。
築30年経過した、換気をしていなかった家は洗面所がカビだらけになっていることがよくあります。
自然換気のタイプより電力で動く換気扇を選ぶのがオススメ
洗面所に換気扇を設置する場合、自然換気のタイプよりも電力で動く換気扇を選ぶのが効果的です。電動換気扇は空気を強制的に排出する仕組みで、湿気やにおいを素早く取り除くことができます。
自然換気の場合は、外気の状況に左右され安定した性能を発揮できない場合があります。
湿気やカビ、においをしっかり管理したい場合には、電力で動くタイプを選ぶことで快適な空間を維持できます
換気扇のつけっぱなしの効果と電気代
換気扇を常時稼働させることで、カビの発生を未然に防ぎ、空気を清潔に保つことができます。
湿気が原因で発生する悪臭を防ぐ効果も期待できます。住居全体の劣化を防ぐことにもつながります。
電気代ですが、最近の換気扇は省エネ設計のものが多く、24時間つけっぱなしにしても月に数百円程度のコストで済む場合がほとんどです。
消費電力が3Wの小型換気扇の場合、1日あたり約2円、月にして約60~70円ほどが目安です。
電気代は安く、カビが発生して健康被害があったり、クロスの張替えやシロアリ除去をするより安価なので、極力回しておくことをオススメします。
窓を設置するのであれば上部がオススメ
換気扇の代わりに換気用の窓を設置するのであえば、洗面所の上部に設置することがオススメです。
浴室の湯気は上部に籠りやすくなっているので、窓が上部にあれば上手に排気することが可能になります。
洗面所の窓は採光+換気を目的として設置するようにしましょう。
洗面室に換気扇がないのですが、換気する方法はありますか?
洗面室に換気扇がなくても、以下の工夫で湿気や空気の循環を改善できます。
- 換気用の窓を設置するか窓を開ける
洗面室に窓がある場合は、開けて空気の通り道を作ると換気が容易になります。
窓が1つしかない場合は、洗面室のドアを開けて、別の部屋の窓とつなげることで空気の流れを確保できます。 - 扇風機やサーキュレーターの利用
扇風機やサーキュレーターを使い、強制的に空気を動かす方法も効果的です。
扇風機を洗面室の出口に向けて配置すると、湿気を外部へ押し出せます。浴室の換気扇を同時に回すと、湿気の排出がより効率的になります。 - 除湿器を設置する
コンパクトな除湿器を設置することで、洗面室の湿度を効果的に下げられます。湿気が減ることで、カビや悪臭の発生を予防できます。 - 浴室の換気扇を利用する
洗面所と浴室が隣接しているのであれば、浴室の換気扇を稼働させて、ドアを開けて洗面所と浴室の両方を換気するようにしましょう。
この場合、浴室に湯気が残っている状態の場合は、まず浴室に湯気が無くなるまで換気してから、浴室のドアを開けるようにしましょう。
換気扇の後付けもできるので検討するのもあり。
洗面所の窓や換気扇の代わりになる物
洗面所に換気扇が無い場合の代わりとなる物を紹介します。
除湿器の利用
換気扇の代わりとして最も実用的なのは除湿器です。
小型で持ち運びが簡単なものを選べば、洗面室以外に玄関やクローゼットなど幅広い場所で使用可能です。
湿気が多い梅雨や冬の結露対策に特に効果的です。
洗面所の壁面をエコカラットなどのタイルにする
洗面所の壁面をエコカラットのようなタイル貼りにすることで湿気対策になります。
エコカラットは、室内の湿気を吸収したり放出したりして湿度を変化させ、結露やカビ、ダニの発生を抑える効果があります。
同時に、オシャレなデザインもあるので、洗面所のインテリアにも良い商品です。
私の家も洗面所にエコカラットを設置しました。クロスを貼るよりオシャレな雰囲気を作ることができます。
サーキュレーターの活用
サーキュレーターは湿気の拡散と排出を助ける便利な道具です。
空気を循環させ、洗濯物を乾かす際にも役立ちます。洗面室内の湿気を外部へ流す補助的な役割を果たします。
吸湿材の活用
珪藻土や炭などの吸湿材は、電気を使わず湿気を吸収できる優れたアイテムです。
コストパフォーマンスが高く、手軽に導入可能です。吸湿性の高いマットや浴室からの湿気の広がりを抑えることもできます。
洗面所の換気扇が必要かを考える際のその他のポイント
換気扇について、さまざまな視点で以下の点解説します。
- 換気扇の後付けは可能か?
- 換気扇の取り付け費用の相場
- 換気扇の掃除が必要な理由
- 換気扇の外し方から清掃までの基本の流れ
- マンションの洗面所の換気扇の注意点
- 換気扇付き洗面所の快適な使い方
換気扇の後付けは可能か?
洗面所に換気扇を後付けすることは十分に可能です。
ただし、設置の難易度や費用は建物の構造や現在の設備状況に左右され、配線や配管の工事が必要になる場合があります。
壁や天井を開けて配管を通す必要があるため、一戸建てでは比較的容易に後付けできる一方で、マンションなどの集合住宅では管理規約や構造的制約を考慮しなければなりません。
換気の効率を上げるために、湿気や臭いがたまりやすい場所を中心に設置することが推奨されます。
24時間換気システムが既に導入されている住宅では、換気バランスを考慮して設置する必要があるため、専門業者に相談すると安心です。
換気扇の取り付け費用の相場
換気扇の取り付け費用の相場は、機種や工事の規模によって異なりますが、一般的には3万円から10万円程度が目安です。
特殊な機能を備えた換気扇を設置する場合や、配管工事が必要な場合は、費用が10万円を超えることもあります。
マンションや高気密住宅では既存の設備と調和させるための追加費用が発生することもあるため、事前に見積もりを依頼することが大切です。
コストを抑えるために、工事を一括して請け負う業者に依頼するか、複数の業者に見積もりし比較検討するのがおすすめです。
換気扇の掃除が必要な理由
換気扇の掃除が必要な理由は、換気効率を維持し、衛生的な環境を保つためです。
長期間掃除をしないと、換気扇にホコリや油汚れがたまり、空気の流れを妨げます。これにより、換気性能が低下し、湿気や臭いが効果的に排出されなくなります。
汚れが蓄積した換気扇は、室内にホコリや雑菌をまき散らす原因にもなります。また、汚れがモーター部分に入り込むと、故障のリスクが高まり、結果的に修理費用が発生する可能性もあります。
できれば、半年に1回ぐらいの頻度で清掃するようにしましょう。
換気扇の外し方から清掃までの基本の流れ
よくある換気扇の取り外し方の流れを解説します。
- 1. 説明書を確認する
説明書が残っている場合は説明書を確認しましょう。製品特有の注意点が記載されていますので、事前に目を通しておくことをおすすめします。 - 2. 電源をオフにする
電源のある換気扇の場合は、作業を始める前に必ず電源をオフにしましょう。感電や誤作動を防ぐことができます。 - 3. 換気扇カバーを外す(上の写真)
カバーは多くの場合、ツメやネジで固定されています。
ツメの場合:慎重に引き抜いて外します。
ネジの場合:適切なドライバーを使用して、ネジを回して取り外します。 - 4. フィルターやファンを取り外す
カバーの内側にあるフィルターやファンを外します。
部品が汚れている場合が多いため、新聞紙やビニールを敷いて作業をすると掃除がスムーズです。
取り外す前に写真を撮る:部品の構造や取り付け方向を記録しておくと、組み立て時に役立ちます。 - 5. 部品を洗浄・乾燥させる
外した部品を丁寧に洗浄し、完全に乾燥させます。
汚れを放置すると再組み立て後に動作不良の原因になるため、しっかりと汚れを落としてください。 - 6. 換気扇を組み立て直す
洗浄・乾燥した部品を元の状態に戻して組み立てます。
撮った写真を見ながらやるとスムーズに進められます。
無理に力を加えると部品が破損することがあるため、慎重に作業を進めます。
高い場所にあると思うので、足場は安定感のある物を使うように注意しましょう。
マンションの洗面所の換気扇の注意点
マンションの洗面所に設置されている換気扇には、いくつかの注意点があります。
換気扇の仕様によっては、連続稼働が推奨されていない場合があります。取扱説明書を確認し、適切な使用方法を守ることが大切です。
マンションでは共有ダクトを利用した換気システムが採用されていることが多いため、ダクト内の汚れが原因で換気効率が落ちる場合があります。このような場合には、定期的な清掃を依頼することが効果的です。
防音性能もマンションならではのポイントです。隣室や他の住人に迷惑をかけないよう、換気扇の作動音が大きすぎる場合には、異常の有無を確認し、必要に応じて修理や交換を検討しましょう。
空間が限られているため、洗面所に換気扇がついているからといって湿気対策を怠らないことが重要です。必要に応じて除湿機や換気窓を活用することで、より快適な環境を維持できます。
換気扇付き洗面所の快適な使い方
換気扇付きの洗面所を快適に使うには、適切な運転方法と環境の整備が重要です。
洗面所を使用する際だけでなく、出来れば常時稼働させておくことが効果的です。これにより、湿気や臭いがしっかりと排出され、カビの発生を防ぐことができます。
洗面所に物を多く置きすぎないようにすることも快適さを保つ秘訣です。物が多いと空気の流れが遮られるため、換気の効率が低下します。棚や収納を活用し、空間をスッキリと保つことを心がけましょう。
フィルターを定期的に掃除することで、最大限の性能を発揮させることができます。汚れたフィルターは換気効率を大幅に下げるため、少なくとも月に一度は点検と清掃を行いましょう。
天気の良い日には窓を開けて外気を取り入れると、換気扇と自然換気の相乗効果で空気がさらに快適になります。
これらのポイントを取り入れることで、洗面所をより快適で清潔な空間に保つことができます。
【まとめ】洗面所に換気扇は必要か?できれば設置した方がいい
洗面所の換気扇は、設置できるのであれば設置した方がいいです。換気扇をつけない場合は開閉できる窓は欲しいところです。
換気扇をつけることで湿気対策や空気環境の改善が挙げられます。換気しなかった洗面所の末路として、カビや悪臭の発生、さらには住宅自体の劣化につながるリスクも考えられます。
築30~40年の戸建では洗面所の換気が甘い場合、洗面所にカビが発生して、クロスが剥がれ落ちていたり、酷い所では天井が朽ちてボードが落ちているところもあります。
予算の都合や、見た目的によくないなど、人によってさまざまな考えがあると思いますが、設置できる余地があるのであれば、つける方向で考えることをオススメします。
- 洗面所は湿気が多くカビが発生しやすい環境
- 窓がない洗面所では換気扇が特に重要
- 湿気対策に換気扇は有効な手段
- 窓があっても換気効率は外気に左右される
- 換気扇を設置することで空気環境が改善する
- カビの発生を防ぐために湿気を排出する必要がある
- 化学物質や臭いの蓄積を防ぐため換気は必須
- 洗面所と浴室が隣接している場合は湿気対策が重要
- 電力で動く換気扇は安定した性能を発揮する
- 自然換気よりも電動換気扇の方が効果が高い
- 24時間換気扇を回しても電気代は月に数百円程度
- 扇風機や除湿器も換気の補助として有効
- 吸湿材を利用することで簡易的な湿気対策が可能
- 換気扇の掃除を定期的に行うことで性能を維持できる
- 洗面所の清潔さと住宅の寿命を守るため換気が重要