新築のエアコンの穴開けはいつがいいのか悩む人
「新築のエアコン用の穴開けはいつやるのがいいの?どんな時が最適?」
新築の家にエアコンを設置する際「穴開けはいつが適切なのか」と悩む方は多いのではないでしょうか。
新築工事におけるエアコン設置のタイミングは、大きく分けて「建築中」と「建築後」の2つの選択肢があります。
「建築中」にエアコン穴を開けておけば、躯体部分への影響は無く、断熱材も穴を考慮した状態となり、家の耐久性と省エネ性能を下げることなく施工することが可能です。しかし、エアコンの購入から取付を新築工事をしている工務店・ハウスメーカーに依頼をしなければ、建築中の穴開けに対応してもらえない場合があります。
一方、「建築後」にエアコン穴を開ける場合は、設置するエアコンに合わせて穴を開けることができが無駄がなくなります。また自身でエアコンを選んで購入できるため、家電量販店などの割引やポイントサービスを受けたうえで安くエアコンを購入できるなどのメリットがあります。
どちらにせよ、建築の打ち合わせの段階で工務店・ハウスメーカーと打ち合わせして決めておくことが重要です。
この記事では、新築のエアコン用の穴開けをいつするのがベストなのかをテーマに、建築中と建築後、それぞれのメリットやデメリットを詳しく解説します。
さらに、穴開け依頼時の注意点や、施工する際に注意するべき柱や筋交いの場所の確認方法についても取り上げ、失敗しないためのポイントをお伝えします。
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この記事のポイント
- 新築でエアコンの穴開けを行う適切なタイミングについて理解できる
- 建築中と建築後のエアコン設置のメリットとデメリットを比較できる
- 柱や筋交いの場所を確認し、穴開けの失敗を防ぐ方法が分かる
- 穴開けを依頼する相手ごとの注意点や最適な選択肢を把握できる
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新築のエアコンの穴開けはいつ誰がやるのが最適解なのか?
エアコンの穴開けをいつやるのかは、施工状況や事情により異なるため、自分に合ったタイミングを見つける事が重要です。
タイミング毎のメリットやデメリットなどを以下の点で解説します。
- 新築工事でエアコンを設置するタイミングはいつですか?
- 新築工事中にエアコンを設置するメリット
- 新築工事中にエアコンを設置するデメリット
- 建築後にエアコンを設置するメリット
- 建築後にエアコンを設置するデメリット
- 新築のエアコン穴開けは誰がやるのが適切か
- 【新築工事中】工務店・ハウスメーカーに頼む場合の注意点
- 【引っ越し時】引越し業者に依頼する際の注意点
- 【建築後】家電量販店で設置する場合の注意点
- 間取り図面での筋交いの確認方法
- エアコンの穴を開けておくだけのデメリットは?
新築工事でエアコンを設置するタイミングはいつですか?
新築工事におけるエアコン設置のタイミングは、大きく分けて「建築中」と「建築後」の2つの選択肢があります。
各タイミングにはメリットとデメリットがあり、家の構造や予算、希望するエアコンの種類にや各々の事情に応じて最適なタイミングを選ぶ必要があります。
工務店やハウスメーカーによっては、エアコンの購入から取付をその工務店・ハウスメーカーに依頼をしなければ、建築中の穴開けに対応してもらえない場合もあるので、打ち合わせの段階で事前に確認しておくことが重要です。
家の構造による判断
- 木造住宅:比較的簡単に失敗が少なく穴開けが可能なので「建築後」にエアコンを設置するタイミングでも問題ない
- 鉄骨造・鉄筋コンクリート造:穴開けが困難な場合があるので「建築中」に開けておくのが無難
オススメは、リビングや寝室など、引っ越したらすぐに利用する場所に関しては、間取り図面作成の時点で工務店・ハウスメーカーと相談し、設置する機種を決定しておき、建築中に取付を行ってもらうのがいいと考えます。
新築工事中にエアコンの穴を設置するメリット
- 配管や配線を壁内に隠せる
新築工事中であれば、エアコンの配管や配線を壁の中に収める施工が可能です。これにより、見た目がすっきりとし、内装の美観を保つことができます。 - 建物の構造に適した施工が可能
建築中の段階であれば、設計図に基づき建物の構造や気密性を考慮した穴開けや設置ができるため、後々の問題を防ぐことができます。
建物の重要な躯体部分の梁や筋交いなどに穴を開けてしまう可能性もありません。 - 施工の手間が少なく、工事費用を抑えられる
建築作業と同時にエアコンの設置を進めることで、作業の手間が省けるため、追加費用が発生しにくくなります。特に配管や配線のために後から壁を開ける必要がない点が大きなメリットです。 - 気密性や断熱性能を維持しやすい
施工時に気密処理や断熱材の調整を同時に行えるため、気密性や断熱性能を損なうリスクが減少します。これは新築の性能を最大限活かすために重要なポイントです。 - 室外機の設置場所を建築中の時点で把握できる
建築中の時点で、エアコンの室外機の位置を把握することができ、建物の外観もそれに合わせて考えることができます。間取り打ち合わせ段階で検討すれば、室外機を不安定な屋根や壁に設置するリスクを防げます。
事前に穴開けを計画することで、上の写真のように室外機を一か所にまとめることも可能です。 - 工期内で全ての設備を整えられる
引っ越しのタイミングでエアコンがすぐ使える状態になるため、引っ越し後の手間を大幅に減らすことができます。
家のことを第一に思う場合は、建築中に穴を開けるべき!ただし設置するエアコンなどは決めておく方がいい。
新築工事中にエアコンの穴を設置するデメリット
- エアコン選びの制約がある
新築工事中にエアコンを設置する場合、建物の完成前に機種を決める必要があります。そのため、生活スタイルや最新モデルの性能を十分に考慮できないことがあります。
工務店・ハウスメーカーによっては、設置できる機種が限られている可能性もあります。 - 設置位置が変更しにくい
建築計画段階での設置になるため、完成後に家具の配置や生活動線を考え直した際、エアコンの位置を変えたい場合には大掛かりな工事が必要となります。 - 施工ミスに気づきにくい
建築途中の作業でエアコンを設置すると、配管や断熱処理が適切かどうかを確認しにくい場合があります。完成後に気密性や配管のトラブルが発覚するリスクもあります。
建築後にエアコンの穴を設置するメリット
- 実際の生活に合わせた設置が可能
建築後であれば、家具の配置や生活動線を考慮した位置にエアコンを設置できるため、快適さや効率が向上します。 - 最新のエアコンを選べる
建築後に設置する場合、購入時点での最新モデルや省エネ性能に優れたエアコンを選択することが可能です。長期的なコストパフォーマンスの向上が期待できます。 - エアコンの費用を安く購入できる可能性がある
エアコンを購入する際に、購入する店舗によっては割引やポイントサービスを受けることができ、工務店・ハウスメーカーで設置を依頼するより割安でエアコンを購入できる可能性があります。 - 設置する部屋を選べる柔軟性
生活してからエアコンが必要な部屋を見極められるため、無駄な設置を防ぎ、必要な場所に適切な台数を配置することができます。 - 住宅の状態に応じて設置可能
例えば、リフォーム後や追加の防音工事後など、住宅の状態や目的に合わせた設置ができるため、家の価値を損なうリスクが減少します。 - 設置費用を調整しやすい
建築後に設置する場合、複数の業者を比較検討する時間が取れるため、コストを抑えたりサービスを吟味したりすることが可能です。
設置するエアコンに制限が無くなり、同じ機種でも工務店・ハウスメーカーで購入するより安く買える場合が多い。
建築後にエアコンの穴を設置するデメリット
- 作業する業者により完成度が変わる可能性がある
家電量販店や、引っ越し業者に依頼する場合、下請けに依頼することが多く、業者により技術力にバラつきがあります。
しかし、業者もプロなので良心的にミスなく施工するのが当たり前である。 - 気密性や断熱性が損なわれるリスク
完成した建物に後から穴を開けるため、適切な気密処理が行われないと、断熱性が低下して冷暖房効率が悪くなることがあります。これが光熱費の増加につながることもあります。 - 建物の躯体部分に穴を開けてしまう場合がある
エアコン設置業者が、柱や筋交いの位置を把握せずに施工し、躯体部分に穴を開けてしまう場合があります。これにより建物の耐久性た耐震性が損なわれる可能性があります。 - 室外機の設置場所に選択肢が無くなる
エアコンの設置を検討するまで、室外機をどこに置くのか考えることすら無い場合があります。建築後では室外機を置く場所が限られ、場合によっては、上の写真のように不安定な屋根の上や壁付けを余儀なくされる場合があります。
新築のエアコン穴開けは誰がやるのが適切か
新築でのエアコン穴開けは、「建設中」に行うのか「引渡し後」に行うのかで、誰がやるのか変わってきます。
各依頼先の注意点を解説します。
工務店やハウスメーカー自身・取引先
工務店・ハウスメーカーに依頼する場合は、建築時点での施工が可能です。
この場合、設計段階から穴あけ位置が計画され、構造材を傷つけるリスクが最も低くなります。また、保証の対象となることが多いため、万が一問題が発生しても対応がスムーズです。
ただし、工務店やハウスメーカーによっては、エアコンの購入から取付をその工務店・ハウスメーカーに依頼をしなければ、建築中の穴開けに対応してもらえない場合もあります。
エアコン専門業者
専門業者はエアコン工事の経験が豊富で、隠蔽配管や気密施工などの高度な技術が必要な工事にも対応できます。
費用や技術力に関しては業者によってばらつきがあるため、口コミや実績を確認して信頼できる業者を選ぶ必要があります。
くらしのマーケットなどで探す場合があります。
家電量販店・ネット購入や引越し業者の下請け業者
家電量販店や引越し業者の下請け業者に依頼する場合、購入したエアコンとセットで取り付けを依頼できるため手間がかかりません。
業者によっては経験不足や注意不足から筋交いや柱を傷つけるリスクがあります。
このため、難しい施工が必要な場合や、断熱・気密性能を重視する新築住宅には適さない場合があります。
【新築工事中】工務店・ハウスメーカーに頼む場合の注意点
新築工事中にエアコンの穴開けを、工務店やハウスメーカーに依頼するパターンは、建物に損傷などを与える可能性が一番低いので、建物のことを考えるなら一番最良の方法です。
建築図面に基づいて適切に穴開け位置を指定してもらえ、柱や筋交いに干渉するような位置に穴を開け、家の耐震性能に影響を与えるような失敗をする可能性は低くなります。
ただし、エアコンを設置するための配管穴(スリーブ)の位置が固定されるため、後でエアコンの機種や設置位置を変更したい場合に制約が出ることがあります。特に、隠蔽配管や天井埋め込み型エアコンを希望する場合は、計画段階から詳細を打ち合わせておくことが重要です。
工務店やハウスメーカーによっては、エアコンの購入から取付をその工務店・ハウスメーカーに依頼をしなければ、建築中の穴開けに対応してもらえない場合もあります。
工務店・ハウスメーカーに依頼する場合、エアコン機種は選択できない可能性もあます。また、家電量販店などからエアコンを購入するよりも、割引やポイントサービスが利用できないので、機種代が高くなる可能性もあります。
提携する業者に依頼する場合でも、見積もりや保証内容をしっかり確認しておくことが大切です。
【引っ越し時】引越し業者に依頼する際の注意点
引越し業者にエアコンの穴開けを依頼する場合、費用を抑えつつ引越し作業とまとめて依頼できるという利点があります。
現在使用しているエアコンを、新築でもそのまま利用したい場合にこの方法を利用します。
引越し業者が行うエアコンの取り付け工事は、多くの場合、提携している下請け業者が担当します。
そのため、業者の技術力や施工品質が均一でない場合があり、柱や筋交いを傷つけないように穴を開ける技術が求められる新築住宅の場合、経験の少ない業者に依頼すると家の耐久性を損ねるリスクがあります。
必ず柱や筋交いの場所分かる図面を提供して作業してもらうようにしましょう。
また、引越し業者の料金設定では、標準工事が基本に含まれることが多いですが、配管の延長や化粧カバーの設置などの追加工事には別途料金がかかります。見積もり段階で必要な工事内容を明確にし、追加費用が発生する可能性について確認しておくことが大切です。
さらに、引越し日当日のスケジュールに依存するため、工事が急ぎになるケースがあります。このような状況では、穴開け作業が雑になったり、十分な調整が行われなかったりすることもあるため、スケジュールに余裕を持たせて依頼することが望ましいです。
コスト面のメリットを活かしつつも、信頼性と施工品質をしっかり確認することが成功の鍵となります。
【建築後】家電量販店やネット購入で設置する場合の注意点
家電量販店やネットでエアコンを購入し、取り付けを依頼する場合、セット価格での手軽さと費用の透明性がメリットとなります。
最新のエアコン機種を選択でき、家電量販店の割引や、ネットのポイントサービスを利用することができるので、同じ機種でも工務店やハウスメーカーから購入するより安く手に入れることが可能です。
提供する取り付け工事は、下請け業者に委託されるケースがほとんどです。業者の技術力や経験にばらつきがあるため、難しい工事や特殊な設置条件が必要な場合、適切な対応がされない可能性があります。
必ず柱や筋交いの場所分かる図面を提供して作業してもらうようにしましょう。
また、標準工事に含まれる作業範囲が限られていることに注意が必要です。
配管の延長、化粧カバーの取り付け、特定の位置への穴開けなどは追加料金が発生するため、購入前に詳細な工事内容を確認し、見積もりを取ることが大切です。
家電量販店の保証はエアコン本体の故障に対して適用されることが一般的ですが、穴開けに起因する家の損傷や断熱性能の低下については保証されない場合があります。
手軽さの裏に潜むリスクを理解し、追加費用や保証内容を確認した上で適切な選択をすることが大切です。
間取り図面での柱や筋交いの確認方法
筋交いがどこに入っているのか調べる方法は、新築であれば、柱や筋交いの場所が記載されている、上のような「柱壁の伏せ図」を受け取っているはずです。
上の画像の赤丸の記号の部分に筋交いが入っています。この家の場合、外周のほとんどに筋交いが入っているので、筋交いの方向を確認して穴を開けなければなりません。
また、下の画像では、図面の筋交いの記号が実際のどのような方向で入っているのかを表しています。
エアコン設置の場合は、必ず業者に「伏せ図」を確認してもらってから施工するようにしましょう。
エアコンの穴を開けておくだけのデメリットは?
エアコンを設置する際に必要な穴あけ作業には、いくつかのデメリットが存在します。事前に理解しておくことで、後悔やトラブルを防ぐことができます。
- 気密性の低下
高気密住宅の場合、穴を開けることで外気が侵入しやすくなり、気密性が損なわれる可能性があります。これにより、室内の温度が安定しにくくなることや、冷暖房効率の低下が懸念されます。 - 断熱性能への影響
配管穴を開けると、壁の断熱材が途切れる部分が生じ、断熱性能が低下するリスクがあります。冬場には結露が発生しやすくなり、カビや建材の劣化につながる場合があります。
適切に気密処理を施さないと、エネルギー消費が増加し、光熱費の負担が大きくなることもあります。 - 外観や内装への影響
配管穴を適切に処理しない場合、外観や内装に目立つ痕跡が残ることがあります。特に、新築住宅では設計の美観が損なわれる可能性があるため、施工業者に細心の注意が求められます。 - 防水性能の低下
外壁に穴を開けると、防水性能が低下し、雨水が侵入するリスクが増えます。これにより、建物の内部に水漏れが発生し、建材の腐食やカビの原因となることがあります。 - 将来のリフォームや引っ越し時の問題
配管穴はエアコンを取り外した後も残るため、新たに補修工事が必要になる場合があります。特に、次の住居者やリフォーム計画でエアコンの配置を変更したい場合、既存の穴が無駄になることがあります。
穴だけを開けて放置するより、エアコン設置の時に同時に穴を開けた方が断熱性や気密性は優れた状態になります。
新築のエアコンの穴開けはいつやるか考える際に知っておきたい知識
エアコンの穴開けについて知っておきたい知識をさまざまな視点で解説します。
- 新築のエアコン設置にかかる時間は?
- 配管穴の位置決めと注意点
- エアコンのスリーブは後から付けられますか?
- 気密性とエアコン設置の関係
- エアコン穴の失敗を防ぐ方法5選
新築のエアコン設置にかかる時間は?
新築のエアコン設置にかかる時間は、建物の構造や配管の仕様、設置場所の条件によって異なりますが、一般的には1台あたり30分~1時間程度が目安です。
標準的な設置作業では、室内機と室外機の取り付け、配管の接続、試運転までを含めて進められます。
室内機を壁に固定し、壁の配管穴を通して室外機に接続し、電源の確保や真空引きと呼ばれる工程を行うことで冷媒が適切に流れるように調整されます。
この一連の作業がスムーズに行われれば、比較的短時間で完了します。
一方で、追加工事が必要な場合は時間が延びることがあります。
隠蔽配管工事や天井埋め込み型エアコンの設置は、壁の内部に配管を通したり特別な固定方法を用いたりするため、場合によっては1日以上かかることもあります。また、設置場所が狭かったり、室外機を高所に取り付ける必要があったりする場合は、作業が複雑になり時間がかかる傾向があります。
設置時間を短縮したい場合は、事前に設置場所や工事内容を詳細に打ち合わせておくことが重要です。
配管穴の位置決めと注意点
エアコンの配管穴の位置を適切に決めることは、建物の性能や美観、エアコンの効率的な運用に直結する重要な作業です。
柱や筋交いを避けることが最優先事項です。配管穴を構造体に干渉させると、建物の耐震性や耐久性が損なわれる可能性があります。
建築中であれば、図面を確認するか、ハウスメーカーに相談して柱や筋交いの位置を特定しましょう。すでに完成した建物であれば、下地探知器などの道具を使い、壁内部の構造を正確に把握してから穴を開けることが必要です。
エアコン室内機の設置位置とのバランスを考慮することが重要です。室内機のすぐ裏側に穴を設置することで、配管が短くなり見た目もすっきりします。また、配管が長いと冷暖房効率が低下する可能性があるため、室内機と室外機の位置関係を計画的に検討しましょう。
また、穴の高さと勾配にも注意が必要です。穴は配管を通して水が自然に排出されるように、外側に向かって若干の下り勾配をつけて開ける必要があります。これを怠ると、配管内に水がたまり、室内機からの水漏れにつながることがあります。
美観を損ねないよう、化粧カバーの取り付けを考慮することも大切です。外壁のデザインに合ったカバーを選び、外観が整うように計画を立てることで、新築の美しい外観を維持できます。
「エアコン職人 赤空チャンネル」様でエアコン穴の取り付け方を丁寧に解説されている動画がありますので紹介します。
エアコンのスリーブは後から付けられますか?
エアコンのスリーブは、後から付けることも可能です。ただし、後付けの場合にはいくつかの注意点があります。
スリーブとは、エアコン配管を通すための穴を保護する筒状の部材で、外壁の防水性や気密性を確保する役割を果たします。
また、後付けスリーブでは防水や気密処理を確実に行う必要があります。スリーブを挿入しただけでは外壁からの雨水が侵入したり、隙間風が入ったりする可能性があるため、コーキング材や発泡ウレタンを使ってしっかりと処理を行うことが大切です。
この工程が雑になると、後々壁内部でカビや結露が発生する原因となります。
スリーブを後付けする際は、経験豊富な業者に依頼することでリスクを軽減し、建物の性能を損なうことなく安全にエアコンを設置することができます。
気密性とエアコン設置の関係
エアコンの設置は、家の気密性に直接影響を与えるため、特に高気密住宅では慎重な施工が必要です。気密性が損なわれると、家全体のエネルギー効率が低下し、冷暖房効果が減少してしまいます。
気密性が重要な理由
高気密住宅は、外気の侵入を防ぎ、室内の温度を一定に保つことでエネルギー消費を抑える設計になっています。しかし、エアコン設置時に壁に配管穴を開けると、その穴が気密性を損なう原因になることがあります。これにより、外気の侵入や結露の発生、断熱性能の低下が起きる可能性があります。
適切な気密施工のポイント
エアコン設置時に気密性を維持するためには、スリーブやシール材を使用して配管穴を適切に処理することが重要です。スリーブを挿入して穴の周囲を密閉し、防水や気密処理を施すことで外気や湿気の侵入を防ぐことができます。さらに、発泡ウレタンやコーキング材を使用して内外の隙間を完全に埋めることが求められます。
適切な業者選びが鍵
気密性を損なわないエアコン設置を実現するためには、気密施工に詳しい専門業者を選ぶことがポイントです。見積もりの際に気密性や断熱性に配慮した施工方法について質問し、信頼できる業者を選びましょう。
気密性を守ることは、エアコンの効果を最大化し、省エネ効果を高めるための重要な要素です。正しい施工を行うことが快適な暮らしにつながります。
エアコン穴の失敗を防ぐ方法5選
- 信頼できる施工業者を選ぶ
経験豊富な業者であれば、建物の構造に詳しく、耐久性や気密性を損なわない施工を行ってくれます。口コミや過去の施工実績を確認し、事前に十分な打ち合わせを行うことをおすすめします。 - 穴開け位置を正確に決定する
配管穴の位置が誤っていると、エアコンの設置がうまくいかないばかりか、美観を損ねる結果になります。壁の内部構造やエアコンの設置位置を考慮して、事前に正確な位置を確認してから作業に取りかかることが重要です。 - 気密処理と防水処理を徹底する
穴開け部分が適切に処理されていないと、外気や雨水が侵入し、建物の寿命を縮める原因になります。専用のパテやカバーを使用し、気密性や防水性を保つ処理を確実に行いましょう。
施工の際には、防水・気密処理を徹底することが必要です。スリーブやコーキング材を適切に使用し、雨水や隙間風が侵入しないようにします。この工程を省略すると、建物の性能が低下し、将来的に修繕が必要になるリスクがあります。 - 建築図面を事前に確認する
配管穴を開ける際に、構造材や電気配線、配管などを傷つけないよう、建築図面を事前に確認することが必須です。特に新築の場合、設計図を基に業者と相談し、適切な施工を依頼することでトラブルを未然に防げます。
施工前に壁の構造を正確に把握することが重要です。建築図面を基に柱や筋交い、断熱材の位置を確認し、これらを避けた位置に穴を開ける計画を立てることで、構造的な問題を防ぐことができます。図面がない場合は、専門の下地探知器を使い壁内の状態を調査します。 - 工事後の確認を怠らない
穴開け作業が完了した後、仕上がりをしっかり確認しましょう。穴のサイズが適切であるか、防水や気密処理がきちんと行われているかをチェックすることで、後々の問題を回避できます。不備があれば、その場で修正を依頼しましょう。
施工後には適切なチェックを行うことも失敗を防ぐ方法の一つです。例えば、穴あけ後に配管周辺の仕上がりを確認し、隙間や防水処理の不備がないかをチェックします。万が一問題が見つかった場合は、早急に対応することが重要です。
穴開けは建物の構造や断熱性能に影響するため、専門業者に依頼することが最善の方法です。DIYや経験の浅い業者に任せると、施工ミスや気密性の低下が起こる可能性が高まります。
【まとめ】新築のエアコン穴開けはいつが最適なのか
新築工事におけるエアコン設置のタイミングは、大きく分けて「建築中」と「建築後」の2つの選択肢があります。
「建築中」にエアコン穴を開けておけば、躯体部分への影響は無く、断熱材も穴を考慮した状態となり、家の耐久性と省エネ性能を下げることなく施工することが可能です。しかし、エアコンの購入から取付を新築工事をしている工務店・ハウスメーカーに依頼をしなければ、建築中の穴開けに対応してもらえない場合があります。
一方、「建築後」にエアコン穴を開ける場合は、設置するエアコンに合わせて穴を開けることがでできが無駄がなくなります。また自身でエアコンを選んで購入できるため、家電量販店などの割引やポイントサービスを受けたうえで安くエアコンを購入できるなどのメリットがあります。
自分にあった適切な時期を選択して、エアコンの穴開けで後悔のないようにしましょう。
- 新築エアコンの穴開けは建築中と建築後で選択肢がある
- 建築中は配管や配線を壁内に隠せる
- 建築中は気密性や断熱性を損なうリスクが少ない
- 建築中は配管穴の位置が建築図面に基づいて決められる
- 建築中なら室外機の設置位置を計画できる
- 建築中に施工すれば引っ越し後にすぐ使用できる利便性がある
- 建築後は生活に合わせた柔軟な設置が可能
- 建築後なら最新のエアコン機種を選べる利点がある
- 建築後なら家電量販店の割引やネットのポイントが活用できる
- 建築後の穴開けは気密性を損ないやすい
- 下請け業者の穴開けは、柱や筋交いを傷つけない施工が重要
- 穴あけは防水・気密処理を徹底する必要がある
- 設置業者選びが施工の完成度に影響する
- 設置タイミングにより費用が異なる
- 建築計画時にエアコン設置の詳細を相談すべき